子宮頸癌はウイルス感染が原因
子宮頸癌はそのほとんどが性交渉で感染するHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因と考えられており、国内で毎年3000人近くが子宮頸癌で亡くなっています。
HPVは粘膜にいぼを形成するウイルスで200種類以上存在し、子宮頸癌になりやすい高リスク型HPVは15種類程度あります。
性交渉経験のある女性の多くは一生に一度は高リスク型のHPVに感染していると言われていますが、感染したHPVの90%以上は自然排出されますので、そうなると癌に進行することはありません。しかし数年以上持続感染が続いてしまうと、その中の一部が癌に進行していく可能性が出てきます。
感染してしまったHPVを消失させる治療薬はないので、感染する前にワクチンで予防するしかありません。
子宮頸癌ワクチンについて
2013年に小学校6年生から高校1年生の女子を対象に子宮頸癌ワクチンの無料接種を開始しましたが、接種後の全身の痛みなどの症状出現が相次いだために2ヶ月で中止となっていました。
しかし海外の大規模な調査では、ワクチン接種によって子宮頸癌のリスクが大きく低減したとする調査結果が示されたことに加え、重篤な副反応については接種との関連性が不明との見解のもと、厚生労働省は2022年4月、子宮頸癌ワクチン接種を推奨する『積極勧奨』を再開する方針としました。
尖圭コンジローマの原因となる低リスク型HPV6.11型と高リスク型HPV16.18型を予防します。
子宮頸癌の原因となるHPVの65%をカバーします。
札幌市にお住いの小学校6年生から高校1年生までのお子さんは公費負担となり無料で受けられます。
それ以外の方は自費負担となります。
ガーダシルがカバーしてくれるHPV型に加えて、高リスク型HPV31.33.45.52.58型も予防できます。
子宮頸癌の原因となるHPVの88%をカバーします。
札幌市にお住いの小学校6年生から高校1年生までのお子さんは公費負担となり無料で受けられます。
それ以外の方は自費負担となります。
子宮頸癌ワクチンは全ての高リスクHPVを予防してくれるわけではありませんので、20歳を過ぎたら2年に1回の子宮頸癌検診は受けていただく必要があります。