子宮筋腫とは

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子宮筋腫とは
Uterine fibroid

子宮筋腫

子宮筋腫

子宮筋腫は女性の10人に3人に発症する良性の腫瘍です。生命を脅かすものではありませんが、放置しておくと10kgを超える大きさになることもあります。子宮筋腫は女性ホルモンによって大きくなりますが、閉経後には小さくなることもあります。複数できることが多く、その大きさやできた場所によって症状が違ってきます。子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられています。

子宮筋腫の種類

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)

子宮筋腫全体の10~20%がこの漿膜化筋腫です。子宮漿膜下に発生し無症状の場合が多いが、根元が細く茎状になっている筋腫がねじれると激しい痛みを起すことがあります。漿膜下筋腫は筋腫が大きくなることで周囲の臓器を圧迫すると症状が出現します。膀胱を圧迫することによる頻尿や、直腸を圧迫することによる便秘が出現するのはこのためです。また、腰痛を訴える場合もあります。

筋層内筋腫

子宮筋腫全体の約70%を占め、多発しやすい筋腫です。筋腫が大きくなるにつれ子宮内膜の面積が増大し月経量が増えたり、月経痛の原因となることもあります。下腹部を触れるとしこりが分かる場合もあります。また不妊の原因となることもあります。

漿粘膜下筋腫

子宮の内腔に突出するようにできるため筋腫が小さいうちから症状が出やすいのが特徴です。月経量が増えたり、不正出血を起こす場合もあります。また、着床の邪魔になる場合があり不妊の原因となることもあります。

子宮筋腫の治療

治療法 には手術と薬による治療があります。手術では、「子宮を全て取る手術(子宮全摘出術)」と、「筋腫だけ取る手術(筋腫核出術)」があります。将来子供が欲しい人や、子宮を残す希望の強い人では、筋腫だけ取る手術を実施します。近年、これからの手術は大きく開腹をしない「腹腔鏡」を使って行うことができるようになっています。
当院では内視鏡手術を専門に行っております。他院で腹腔鏡手術や子宮鏡手術が不可能と判断された場合でも、内視鏡手術が可能となる場合がありますので、まずはご相談ください。薬による治療では、対処療法として貧血や月経痛に対する薬剤を使用する場合と、「閉経状態にしてしまう治療(偽閉経療法)」などが行われます。根本的な解決とはならないため、筋腫の大きさや位置を考慮して適応されます。

ライフステージに合わせた選択

子宮筋腫の腹腔鏡手術(核手術)

電動モルセレータの使用について

子宮筋腫核出,子宮全摘,充実性卵巣腫瘍で摘出物を体外に取り出す手段として,電動モルセレータ (小さな創から細かく刻んで体外に取り出す機器)を使用する場合があります。開腹、腹腔鏡を問わず100%確実な術前診断は不可能で,良性と診断していても術後に悪性と判明することがあり (筋腫核出 0.03%・子宮全摘 0.11%)、電動モルセレータ使用で組織が体内に散る可能性があることが分かりました。腹腔鏡手術は傷が小さい、痛みが少ない、社会復帰が早いなどのメリットがあり、モルセレータはそのメリットをいかすための機器です。モルセレータを使用しない場合は、創部が一部大きくなる(小開腹)など、そのメリットを生かせない可能性があります。我々は悪性との区別が難しい変性筋腫の場合には袋内に摘出物を収納してそのなかでモルセレータを使用するようにしておりますが、大きさや腹腔内の状況で必ずしも全例できないこともあります。

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